カテゴリ: 南アルプス

5時に出発するつもりで4時に目覚ましをセットしていましたが、周囲の物音で3時半には目が覚めました。
昨晩湿布を貼っておいた足は何とか大丈夫な様子。

夕飯にカレーとラーメンを食べたため、お腹は全然減ってない…。とりあえずコーヒーを飲み、お腹が減ったときのためにアルファ米の五目ごはんにお湯を入れました。

外は薄曇り。でも天気予報では良くなるはず。
南アルプスの天然水を汲み、予定どおり5時に出発です。

登山口はテント場のすぐ近く。
写真では明るく見えますが、ヘッデンがギリギリ要らないくらいの明るさでした。


まずは仙水峠まで緩やかに高度を上げていきます。


しばらくして仙水小屋に到着。
準備中のため立ち入り不可、公衆トイレはありません、のフダがかかっていました。
このルート、トイレはどこにも無いので注意が必要ですね。
緊急事態なら貸してくれるかもしれませんが…。


しばらく行くと岩がゴロゴロしたガレ場地帯に出ます。
途中からは石の上を渡る必要があり、足を庇いつつ進むので案外疲れました…。朝日が射して眩しいし。


ガレ場を抜けると仙水峠に到着です。
ここまではウォーミングアップのようなもの。


見上げると摩利支天と甲斐駒ヶ岳。
ここからまずは駒津峰を目指して500mの急登です。


登山道は登り易いですが、やはり急登。足裏に負担をかけないようゆっくり登ります。


ときおり反対側の景色が見えます。オベリスクも。


基本は樹林帯なので陽射しを遮ってくれるため、そこまで汗だくにはならず。
朝なので気温がそれほど高くないのが良かったのかも。


が、途中からハイマツ帯になり、陽射しを浴びるようになると急に暑くなります。

コースタイムどおりの1時間半をかけて駒津峰に到着です。


ここは結構広くて、休んでいる人もたくさんいました。
朝お湯を入れたアルファ米の五目ごはんを少しだけ食べながら休憩します。

仙丈ヶ岳方面。


北岳方面。


これから向かう甲斐駒ヶ岳方面。


まずは駒津峰から一旦下ります。高度差のある岩場もあり、少し気を遣いました。
トレッキングポールは駒津峰に着いたらしまったほうがいいかも。


アップダウンを越えていくと、直登コースと巻道コースの分岐が。

事前に下調べしていたので、迷わず直登コースへ!


直登コースは三点支持必須の岩場。力で体を持ち上げなくてはいけないところもあったので、自信がない人はやめたほうがいいかも。


自分は楽しめましたが、案外距離が長いのでソコソコ疲れました。

振り返ると仙丈ヶ岳と駒津峰。駒津峰から下ってきたルートも見えます。


摩利支天と巻道を登る人たちが見える頃には足元もザレ場になって進みやすくなりますが、最後はまた岩場になるので注意。
もうガスが上がってきました。


ここまでくればあと少し。
最後の岩場を越えて…


山頂です!


山頂にはたくさんの人。みんな朝早くから登ってるんやね。




たっぷり30分ほど休憩したあとは、巻道で下山開始です。
まずはすぐ近くの駒ヶ岳神社奥社へ。



お参りを済ませたら巻道へ。


ザレザレの道で歩きづらい。
摩利支天はガスに包まれる寸前です。


摩利支天の分岐まできました。
コースタイムは片道10分。どうしようか迷っているうちにガスが…。
あっさり諦めました。


ザレた道を慎重に歩いて進み、直登コースとの分岐に戻ってきました。
ということは、駒津峰までまた登り返しがあるということ…。

登り返しって精神的にキツイですよね。
でも下るより登るほうが好きなのでガンガンいきます。

駒津峰に着くと随分ガスが上がってきていました。



ここでまた五目ごはんを食べて休憩。
帰りは双児山を経て北沢峠に戻るコースをとります。往路を戻るよりは足への負担が少ないかと。
ただ、このコースで下りると長衛小屋までテント取りに行く必要があるのがネック…。


最初はハイマツ帯をゆっくり下っていきます。
双児山、登り返しあるなぁ…。大したことはなさそうだけど。



ハイマツ帯が終わると樹林帯に入り、若干涼しくなります。道もとても歩きやすい!


歩きやすいけど辛い登り返しをクリアして双児山へ。山頂からは少し場所がズレてるのかな?山頂感は無いです。


ここからは甲斐駒ヶ岳が見えますが、ガスがかかり始めていました。
あれ、摩利支天はガスってないね…。


あとはひたすら樹林帯の下り。特に特徴も無い、低山と同じようなグダグダと長いだけの下り。地味です。
これは登りに使いたくない。


見所もなく黙々と下って11時52分、下山完了!


帰りの仙流荘へのバスは定刻以外にも人数が揃ったら出発するという説明を受けていましたが、一応目標を13時5分の定刻バスにしていました。
この時間に着けばテント回収しにいっても時間に余裕があるので、まずはすぐ横のこもれび山荘へ。


バッジの購入と、下山したらやっぱりコレ!
ペットボトルが良かったけど缶しか無かった。長衛小屋にはペットボトルあったのに…。


歩きながらコーラを飲むという行儀の悪いことをしながら、テント場へ。

長衛さん、無事帰ってこれました。


テントを撤収して再度北沢峠へ。


定刻のバスにも余裕で間に合い、仙流荘へ。
帰りは隣に座った方と会話していたせいか車酔いすることもなく無事に到着することができました。
聞いたらその方も前日の同じバスに乗っており、自分と同じように酔ったらしいです。寝不足のときはヤバいですね、このバス。

着いたらそのまま仙流荘の日帰り風呂へ。


さっぱりしたあとは、来る時のナビの反省を踏まえて、伊那ICから高速に乗ることに。こっちの道は快適でした(笑)。

高速に乗ったらすぐ先の駒ヶ岳SAで定番のソースカツ丼を。朝からアルファ米を半分くらいとゼリー飲料しか食べていなかったのでカロリー摂取です。


その後は渋滞に巻き込まれながら帰宅しました。

2日間で百名山を2座登るという贅沢プランは、足の不安はあったものの成功に終えることができました。

仙丈ヶ岳と甲斐駒ヶ岳、どっちを先に登ったほうがいいのかは難しいところですが、甲斐駒ヶ岳の方が早い時間帯にガスが出やすいようなので朝イチから登れるときに合わせたほうがいいかもですね。

かなり近い位置にありながらまったく性格の異なるこの2山。どちらもとても楽しめましたが、稜線好きとしてはやっぱり仙丈ヶ岳が好きです。
甲斐駒ヶ岳は離れたところから見る姿がかなりカッコよい山でした。

さて、今年はあと一回くらいテント泊できるかなー。

お盆休み、今年はどの山に登ろうかと色々見ていました。
候補は双六岳〜西鎌尾根〜槍ヶ岳、白馬三山、八ヶ岳…。
前者の2つは日程的に2泊したいところですが、予定は1泊しかできないので泣く泣く却下。
じゃあ八ヶ岳かな、と考えていたのですが、ふと思いついたのが仙丈ヶ岳&甲斐駒ヶ岳を両方登ってしまおうというプラン。
天気予報を見ても問題無さそう!ということで、実は初の南アルプス行きを決めました。



8月9日、朝2時に起床し、2時半に自宅を出発しました。
愛知県からのアクセスは、まずは登山バスが出ている仙流荘に向かうことになります。
ナビをセットすると2時間半ほどで到着の予定。しかしここに罠が…。
ナビが示したルートは中央道を駒ヶ根ICで降り、県道49号から国道152号を通るもの。この道で峠を越えるのですが、車1台分の幅に加えてかなりクネクネでメチャ気をつかいました…。対向車来なくて良かった。

仙流荘の無料駐車場に着いたのは5時ちょうど頃。上側の駐車場は8割がた埋まっていましたが、人はそれほど並んでいなかったので前日までの入山者の車がほとんどだったと思います。


まだ販売所が開いてなかったので、トイレに行ったりして準備します。
5時半頃、待合所の扉が開いて乗車券販売開始。すぐに列ができたので並んで購入しました。
手回り品含めて往復で2860円。結構高い。

バスの始発は6時5分の予定。乗車券を購入したそばから乗車のための列ができ始めていたのでサクッと並びます。

今回も山と道THREEで。
バスの終着点である北沢峠からテント場まで10分程度。今回はベースキャンプ型で2山を登るため、ザックは小さい方がいいと考えて最初はMINIにパッキングしていました。
ところがテント場の情報を調べていたらペグが効きづらいことがわかり、準備していたルナーソロLEでは張るのがメンドいことが発覚しました。
結局エアライズ2に変更し、MINIにパッキングできなくなったのでした。
(トートバッグ等で運んでも良かったのですが、何となく嫌だったのです…。)

メッシュ内の荷物が雑…。


バスは時間より少しだけ早く来ましたが、1台目には乗れず2台目に。
補助席まで使用して満席です。

北沢峠までは50分程度。しかしこれがキツかった。もともと車に酔いやすい体質なのですが、この日は寝不足もあり着く頃にはもうフラフラ…。

とりあえずトイレに入り、その後は少しグッタリして休んでいました。

少し回復したのですが、いきなり道を間違えて5分ほど山へ登ってしまいロス。
すぐに気づいてテント場のある長衛小屋へと向かいました。


まずは受付へ。テント場500円で安いです。小屋も建て替えたばかりでとても綺麗。


テント場は奥と手前の2段になっており、自分は手前の右側に設営。


結局最初からペグは使わず、周りにあった大きめの石で固定しました。なのでペグの効きもまったく確認せず…。
荷物を置き、すぐ近くの水場で水を汲んで、7時50分に出発!


すぐに北岳展望台というのがあったので覗いてみます。
微妙。



すぐに2合目に到着。


じわじわと標高を上げ、3合目。
ここで関東から来たオバちゃんたちと5分ほど談笑。


大滝の頭まできました。ここを越えるとハイマツ帯に入り、展望が開けてきます。


甲斐駒ヶ岳がカッコいい!


小仙丈ヶ岳まではそこそこの登り。
でも見た目よりは楽でした。
陽射しは強いですが、カラっとしていて気持ちいい!


稜線へ出ると富士山、北岳、鳳凰三山!


すぐに小仙丈ヶ岳到着。


ここからは稜線歩き。といってもまだ登りがあるけど。
カールがとても綺麗で、この先歩いていく稜線を見てテンションも最高潮!
山頂はまだ見えないんですよね、ここからじゃ。


ふと左側を見ると日本の標高1〜3位が丸見え〜!


そして振り返ると甲斐駒ヶ岳!


やっと山頂が見えました。


右側もカール。仙丈小屋が見えました。帰りはこちらのルートの予定。


そして10時38分、ついに山頂へ!




山頂でゆっくりしていたら、「雷鳥が…」と話している方がいたので、どこかで見れたんですか!?と聞いたところすぐそこにいるとのこと。
すぐにそこまで行ってみると…。

いたー!!
クーポ、クーポ鳴いててカワイイ!
親子でした。燕岳から大天荘岳に向かう途中で見たときは一瞬だったので、ここまでちゃんと見れたのは初めて!



ものスゴイ満足感。
気持ちよく下山開始です。

甲斐駒ヶ岳には雲がかかり始めていました。


仙丈小屋で小休憩。トイレを借り(100円)、バッジを購入しました。
スイカも売っていたみたいです。


山頂方面を見上げてみる。


そういえば、小屋近くの水場は枯れていましたので注意。


ここからは馬の背ヒュッテを経て大滝の頭へ戻るルートをとります。
ひたすら下り。
こちらのルートではほとんど人に会わなかったな。



鹿の食害防止用ネット?


馬の背ヒュッテ前のベンチで水分を取る。


この先、ちょいちょい渡渉ポイントがあります。


行き止まりかと思ったら、


薮沢小屋でした。無人なのかな?





大滝の頭に合流しました。おるまい、とるまいも漢字にすればいいと思う。


黙々と下ってゴール!


下りの最中、昔の傷の右足裏の痛みが出たのと、それを庇ったせいか左足の内側くるぶしあたりが痛んだので、テント場まで戻って、すぐ横の沢でアイシング。水が冷たすぎて10秒も浸けてられない!


プラティパスに冷えた水を汲んで冷やしつつ、持ってきていた湿布を貼って様子見です。
痛みが引かないようなら翌日の甲斐駒ヶ岳は無し。
早めに休むことにしました。

夕方から夜にかけて雨がポツポツ降りましたがすぐに止み、夜中は星が出ていました。ただ、それほど綺麗には見えず。

夕飯を食べた後は、ワンダーフォーゲル部の高校生の男女の楽しそうな笑い声を聞きながら就寝しました。

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